マンガでわかる!マッキンゼー式ロジカルシンキング
論理的思考は誰でもできる
本書はマッキンゼー出身の赤羽雄二さんがロジカルシンキング(日本語では論理的思考)の身に付け方・鍛え方をマンガを交えて解説した本です。
著者自身、本書の目的を次のように述べています。
本書は普段、ビジネス書を手に取らない人でもわかるように、そして文字ばかりの本を読む時間が取れない多忙なビジネスパーソンにも素早く理解してもらうことを目的に作りました。
注意していただきたいのは、タイトルに”マンガで~”と入っていますが、すべてがマンガというわけではないです。各章ごとに概要をマンガで描いて、文章で詳しく解説するという構成になっています。
論理的思考は誰でもできる
著者は、”論理的思考”について誰でも小さいころから備わっている基本的なスキルだと解説しています。
具体的に論理的思考とはどういったことなのでしょうか。本書の例を引用すると
「送別会に20人参加する。会費は一人が5000円に設定した。だから、本人へのプレゼントのお花分を除いて、お店には予算8万円でとお願いしよう」
たしかに、このような考え方は普段よくしています。
むしろ、何も考えずに”予算8万円にしよう”となる人がいるのか疑問です。
ですから、皆、普段から論理的に考えているということなのですね。
しかし、仕事やプライベートで何かを説明するとき、うまく話せなくて相手に言いたいことが全然伝わらないということがよくあると思います。論理的に考えることはできるはずなのに、なぜできないのか。
それは、圧力(プレッシャー)や焦りなどにより、頭が真っ白になってしまっているからです。
では、どうすれば頭が真っ白にならずに、普段通りの論理的思考ができるのでしょうか。
論理的思考の鍛え方
本書で論理的思考の鍛え方についてはいくつか紹介されているのですが、その中から2つだけ簡単に紹介したいと思います。
一つ目は「A4メモ書き」です。
これは、お題(考えたいことや疑問など)に対して頭に思い浮かぶままにA4用紙にメモするだけです。
手順としては
①A4用紙を横置きにする
②左上にタイトル(=お題)を書く
③右上に日付
④本文を4~6行書く
簡単に説明するとこれだけですが、いくつかポイントがあります。
・1枚1分間で書く
・1行は20~30字程度で書く
・毎日10枚~20枚書く
この「A4メモ書き」を続けることにより、次のような変化を感じられるようになります。
・頭が整理される
・もやもやがなくなっていく
・くよくよしなくなって、前向きになる
・優先順位が明確になる
・行動が速くなる
・言いたいことが自然に浮かんでくるようになる
・説明がすらすらできるようになり、納得してもらうことが増える
この「A4メモ書き」の詳しいやり方や効果などは、著者のゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニングで紹介されているようです。もっと詳しく知りたい方は読んでみてはどうでしょうか。
二つ目は「理由は必ず3つ挙げる」です。
こちらは、特にどうするということではなく、何かを考えたり検討したりしたら、その結果なり答えを導き出した理由を3つ挙げるだけです。
これについて著者は次のように述べています。
検討そのものが深くなり、いわゆる論理的思考が徹底されます。逆にいれば、適当な思いつきだと理由を3つ考えることができません。「こういうことだからこうだ」と1つまではいえますが、ちょっと突っ込まれたり鋭い質問をされたら、返せなくなってしまいます。論理的思考が不十分な人は、そもそも自問自答ができていない、あるいはその習慣がないため、根拠が薄弱だということに自分では気づいていないのですが、それに気づくきっかけにもなるのです。
理由を3つ挙げるくらいは簡単な気がしますが、これまで自分が決断してきたことで3つも理由を挙げられることがどれくらいあるでしょうか。
感想
正直、私は論理的に考えることが苦手です。話している途中で自分が何を言いたいのかわからなくなるなんてことは多々あります。
ですので、本書で紹介されている論理的思考を鍛える方法の全てを試すわけはいきませんが、少なくとも「A4メモ書き」と「理由を3つ」は実践してみて、効果をこのブログにアップできたらと思います。
本書についてですが、マンガで描かれているので、通常のビジネス書より読みやすいですし、文章も少ないので短い時間で読み終わります。ちなみに私は通勤時の40分くらいで読み終わりました。
私のように、”自分が何を話したいのかわからなくなる人”や”ロジカル・シンキングってなんだか難しそうだなと感じている人”は目を通してみてはいかがでしょうか。